龍慈は雨の中、 必死に駆け抜ける。 あんなにも 蓮実に対して怒っていた。 でも今は 関係なくなっていた。 (俺のお人好し…) つくづくそう思うよ。 そしてらくらくと 壁をよじ登った。 壁の向こう側は 庭につながっている。 そうやって勝手に あいつの家の庭に侵入した。 いつものことなので、 慣れたものだ。 そして 勝手に部屋に入る。 アイツの引き出しから 勝手にタオルを抜き取った。 ビショビショに濡れた 全身をぶっきらぼうに拭く。 そこに留守だった アイツが戻って来た。