「あぁやって、
毎日配ってる。」
「毎日かよ」
「朝の登校時から
夕方の下校まで。
休み時間も
ずっと教室をまわってる」
「……」
「掲示板にも貼ってる。
何度はがされても、
また何度も貼りなおしてるよ」
「…そう」
「放課後も図書室に行かずに、
ずっと門で呼びかけてるのよ。
たった1人で…」
俺は何も言えなかった。
彼女は全然
諦めていないんだ。
雨が強くなってきていた。
それでも蓮実は傘を差さずに
配り続けていた。
「教えてくれてありがとな。
お前も早く仲直りしろよ」
「するわけないじゃない」

