私は一直線に駆け出した。 寒さなんて関係ない。 向かった先は 龍慈君の通う学校だった。 やっぱり 不良の多そうな学校だ。 でもそんなことは 関係なかった。 すぐに会いたくて。 すぐに伝えたくて。 校内に 入ってしまいたかった。 けれど、 校門で待ち伏せていた。 「龍慈君!」 呼びかけた声に 驚いたのだろう。 振り返った龍慈君は 驚いていた。