図書室のラブレター




***



俺、龍慈は心臓がバクバクして、
止まらなかった。


さっきまで握っていた
蓮実の手がなくて、
あたたかさが消えた。


悔しくて、ギュッと拳を握った。



蓮実が取り上げられて、
血の気が引いたようだ。



ここで彼女を人質に
取られるのは危険すぎる。



なぜならば蓮実は今、
総長の腕の中にいるから。



がっちりと固定され、
逃げられそうにはない。



新月の奴らが晴樹を
逃がさないように囲んで
立っていた。



総長の隣には
俺の兄貴がいる。



俺は総長の斜め後ろに
こっそりと立っていた。



俺は、何もできない
未熟者だ。



一方、総長と晴樹は
正面で対峙していた。



同時にさっきまでの
騒ぎから一変する。


静かな緊迫な空気が
漂っていた。



その中、総長が
晴樹君に向けて口を開いた。