すると、その女の子は
フッとこっち側を見た。



それは衝撃だった。



まさかだよな。


本人だなんて。



俺の彼女、蓮実は1人で
こんなのとこに来たのだろうか。



いつも図書室にいる彼女と
こんなところで会うなんて
不思議だった。




俺は近寄ろうと足を踏み出す。



そこに来たのは
いつも隣にいる友人ではなく、
龍慈だった。




「あの野郎…!!!」




ブチッと聞こえた脳内は
沸々と怒りが込み上げてくる。



周りにいる子供たちが
泣きながら離れていく。