遡る事、
去年の12月の最初頃。
付き合って
たったの1週間が過ぎていた。
いつも通りに
私は図書室に向かった。
わくわくしながら…。
付き合ってから図書室は
ずっと私たち2人で
貸切になっている状態で
過ごしてきた。
今日は何を話そうかな。
それより、もう来ているかな?
毎日がこんな状態。
クラスが違うし、
お昼も一緒じゃない。
だから唯一の放課後が
楽しみだった。
――ガラッ
ドアを開けると
気持ちいい風が通り抜けた。
「悪ぃ。
空気の入れ替えしててさ」
「そうなんだ。
今日はいつもより早いね」
「まぁな」
そして私は彼の特等席の前に
チョコンと座る。
今ではそこが私の特等席だ。