LAST-LIFE

目覚めると祖母が花瓶に花を生けていた。

「起きたか?」

祖母は自分が目覚めたことに気付いた。

「婆ちゃん、俺・・・。」
「気にせんでいいぞ、勘蔵。」
「・・・そうですか。」

「お前も大変じゃの。」
「いえ・・・。」

病室の窓から見える空が青かった。