隆介と会う夜はいつも星が綺麗だ。


私は、台所で洗い物をするお母さんと、空のお父さんにちゃんと遅くなるからって伝えて、隆介の元へ走った。



ずっと一緒にいたい。


少しでも離れてると寂しい。



隆介と手を握った日から、そんな気持ちが溢れてる。


滑り台なんて、登っちゃって…


くわえタバコで、ニヤリと笑う。

照れ臭そうに右手を上げる隆介。



私は、滑り台を下から上る。


体力には自信がある。



久しぶりの滑り台・・・


隆介が右手を差し伸べて・・・


私を引っ張ってくれるんだ。


勢い余って、隆介の胸に私の顔が当たる。





ドキドキドキドキ・・・


ドクンドクン…


バクバクバク…




「美亜のば~か!」


隆介は、この緊張をほぐそうとふざけながらそう言う。


「・・・・・・」



だけど、私はドキドキで倒れそう。

息もできないくらいに…



「お前、いじめんの楽しいな・・・」


「いじめないでよ・・・私…ほんとはS・・・なのに・・・」


私は強がって、平気なフリして顔を上げた。



ヤバ・・・


目、合っちゃった。




また・・・キスの予感。



最近、こんなキスの予感がたびたび訪れる。


どれも私の思い過ごしなんだけど。




「お前、Sなの?じゃあ、俺をいじめてみろよ!」


隆介は私の腕、掴んだまま・・・少し真剣な顔をする。