そのまま、ナポリタンを放置して…


私と隆介は愛し合った。




隆介はとても優しく

何度も『ありがと…』って言った。



口下手な隆介が何度も何度もお礼を言ってくれた。



そして、いつもの3倍くらいたくさんキスをした。




台所からかすかに匂うたまねぎの匂い…


つけっぱなしの換気扇が、私の吐息とコラボしてた。




愛してるよ


隆介。




絶対に見つけるから。




お母さんもきっと隆介に会いたいんだよ。



でも、恨まれてるんじゃないかって


きっとそう思ってるんだよ。



だから、隆介から会いにいこうね。




「美亜… 今日は一緒にいてほしい。」


「いいよ… ゆかりん家に泊まるって言うね。今日だけだよ。」




お母さんは、気付いてた。


だけど、わざと騙されてくれた。




ねぇ、お父さん。


美亜の初めての外泊…許してね。



でも、お父さんの選んだ女性は


本当に素敵な人だよ。