心の中にあったモヤモヤしたものがゆっくりと溶け出すのがわかった。

鈴子と隆介の間に、過去に何があったかなんてもうどうでもいい。



鈴子に『美亜を大事にしたい』と言ってくれたなんて…嘘じゃないよね。



『もしもし?もしかして、また俺に惚れちゃったか?』

少し荒い息遣いで言う。


『うん。嬉しいよ…ほんとに嬉しい!!』


素直になるって気持ちいいんだね。

私は流れた涙を手の甲で拭き取るともう一度窓を開けた。


『続きは、また会った時に言うよ。楽しみにしとけ…あ、窓開けてみろ!』


何も言ってないのに、同じ行動をしていたことに感動した。

隆介も窓を開けて、夜空を眺めてた。


『星、すっげ~!!』


お父さん、美亜はお父さんより素敵な彼氏を見つけちゃったかも知れないよ。

ごめんね、お父さん。



美亜、隆介に抱かれるよ。