まるで幽霊のように

静かにふわふわとその場を離れた私は・・・


どうやって家まで辿り着いたのか、覚えていない。



ただ、手にはコンビニで買ったであろうお茶。



『俺、これが好き~』


いつか隆介がそう言ってた新発売のお茶。




どうすれば・・・


忘れられる?



隆介の好きな食べ物や


隆介の苦手な食べ物。



隆介の優しい言葉や


背中のぬくもり。





窓から夜空を見上げると、頬に涙が伝う。



『ガンバレ!』



お父さんは


そう言ってくれてるかのように・・・




いつもに増して、キラキラと明るい光を放つ。