「……」





シュンッ――――



カイが黙って、翼を消した。


同時に、シュラも姿を消した。





2人だけになってしまった夜の学校の屋上で、あたしはライから聞いたことをカイに話した。



「なんで聞いたんや」って、途中で怒られるかと思ったけど…カイは、一度も何も言わなかった。





逆にあたしが、会話の途中でカイの方をチラチラ見ていた。


…けれど、カイはずっと遠くの空の星を見ていて…



その瞳は、すごく寂しそうに見えた。





何を考えてるんかはわからんかったけど…


カイの過去を掘り返してしまっているような感じがして、少しずつ罪悪感がつのっていった…。