「…スキなのかな?」

目を閉じると、彼の走る姿が焼き付いていて…。

あの絵から彼に興味を持ってさ、いつしか彼を目で追いかけている。

すると、一気にココロが膨らむ。
風船に空気が満ちてくるように胸のいっぱいになる。

いつの間にか廊下ですれ違えば体が固くなり、胸がギュッて…そして、ふぅ~って気持ちがもれてくる。



でも彼は私の気持ちというより、私の存在にも気付いてくれない。

多分、同級生ぐらいにしか思われていない。
いや、それ以下かも。

だって、クラスも違う、部活も違う。

彼との接点がないし。

だからどうやって私に気付いてもらうか?


「じゃあ、絵を使って告白してみればいいじゃない?」

マイコが冗談まじりで言った。

「適当にいってるじゃん。」

「お嬢ちゃん、いいかい。恋はね。
インパクトなんだよ。」

それ何キャラ?

インパクトか…。


布団の中でマイコの言葉を思い出した。

そして、私にしかできない方法を思い付いた。

これなら恥ずかしいけど、インパクトがあるんじゃない。