長い押し問答の末、伯父の家を出た、と言うより追い出された。 勿論、一人では無く。 外はすっかり秋冷を感じる時間に治まっていた。 背後から聞こえるサンダルを引きずる音がやけに耳障りで。 このまま置いて行こうか────。 23年前、俺がそうされたように。 そんな思いが起こっても、誰も咎めないだろう。 .