辺りを見渡すと、オフィスには数人の社員が居るだけで、ほとんどの人間は外へランチに出ているようだった。 金本も出たか。 朝怒愚弄した事を少し後悔しながら───もっとも、本人は気付いていないようだが───、デスク脇のカップを手にする。 が、飲み尽していた事に苦笑した。