こないだの御祝いの時だって、『目出度い事は大安吉日』って言って、俺達の訪問をその日迄待たせた、あの伯父が。 明日は友引だそ。 伊達に伯父の息子気取りを、23年間やって来たわけじゃ無い。 それにあの哀願した口調。 『ワシらも困り果ててる』 ───確かそう言っていたし。 あの人の事なら何でも解る───つもりだが。