血の果て




「叔母さんね、お金に困ってたみたいだよ」


ぽろりと一粒、白い欠片が落ちる。


「家によくお金借りに来てたし」


確に。
裕福では無かった家。

幼子を抱えては何処に勤める事も出来ず、母親は内職をしていたのを朧気に覚えている。