それにしても…ああ言ったのはどういう意味を込めてなんだろう…。
まさかあいつがあたしのこと…好き!?
…ってわけではないことは確実。
ただ面白がってるんだろうな、女の子が自分の虜になっていくのを。
あー嫌な奴!!
絶対、あたしはなびかないんだから!!
…あんな男なんかに!!
その日の授業中、あたしは一人で静かに決心をした。
「それでさぁ沙耶ー」
「マジで!? すごいじゃんそれ!」
移動教室のため、あたしは唯と廊下を歩いていた。
「あ、沙耶ぁ、見て! 神谷先生だよ」
「へっ?」
唯がいきなり廊下の先を指さす。
そこには、教科書を持って授業に向かっているであろう先生の姿。
一歩一歩、先生が歩くたび、白衣がひるがえる。

