白黒先生-二重人格彼氏-


上辺の笑顔、うさんくさ。

あたしは唸りながら、先生の手をひきはがす。


「ぷはっ……無駄って何よ、ほんとのことじゃないですか!」

「さ、さっきから何言ってんだ沙耶。ついに頭おかしくなったか?」

あたしの言葉に、瑛が挑発的に言った。

瑛は、この人のほんとの顔知らないから…。

「本当ですよ、倉橋さん。疲れてるんですか? 休んだ方がよろしいですよ? 心配です」

「な…っ」


なぁーにが『心配です』なのよッ!!

本音では、これっぽっちも心配してないくせに。


「思ってもないこと言わなくてもいいですって…」

あたしは呆れ半分で言った。

「何言ってんだよ沙耶、この人、こー見えてもいい奴だぜ?」

瑛が、不思議そうな顔であたしに向かって言った。