覚えてる。 本当は私覚えてる。 ―――――市原和馬――――― 彼が会いに来てから思い出した。 あの地獄の日々と父親の罪。 何度も重ねた肌や何度も流した涙。 手に入れようと探し回った。 私の忘れていた ――――苦痛と快楽の日々―――――