硝子玉


毎日が辛かった。

そんな時の事だったとおもう。

「青空一緒に家でよう。」

お兄ちゃんはコツコツとバイトで軍資金を貯めていたらしく、貯金がかなりあった。

私は言われるがまま荷物をまとめて家をでた。

お兄ちゃんは高校生で私は小学生だった。

どれだけ貯金があっても私たちは何も知らなかったし、高校生に部屋をかしてくれる人なんているわけがなかった。

二日ぐらいさがしてもみつからなかったので親戚の家へ行った。

「あら、青空ちゃんと風太君じゃないのぉ大きくなったねぇ~。」

十年ぶりだった。

最後にこの家に来たときはまだ平凡な家族だったってお兄ちゃんが言ってたのを覚えてる。

だからこの人はまだ何も知らない。

「で、二人で荷物まとめて何しに来たの?」

「家をでてきたんです。」

お兄ちゃんはてきぱきとこれまでのことを全部話す。

おばちゃんは暖かく私とお兄ちゃんを抱き寄せてくれた。

「よくたえたわね。」