青空の力が抜けていく気がした

青空の手のひらから僕と同じ硝子玉がこぼれ落ちた

硝子玉はゆっくりと廊下を転がっていく

「青空・・・?」

死んだように動かない青空を揺する

「おい!どうしたんだよ!!!!」

床に倒れこむ青空は涙を流していた。


「太陽?!どうした・・・っ青空ちゃん!?」

通りすがりの担任が青空を保健室へ連れて行ってくれた。

青空の両親が学校に着く頃にはもうあたりは真っ暗になっていた。

「急激な記憶の損傷で気絶したんだと思われます。」

青空の主治医がそう言って帰って行った。

「記憶の損傷・・・・なくなったのか」

何を忘れたのかは青空と話さないとわからない。

僕たちは青空の目が覚めるのを待った。