春。 藍は志望校に合格した。 結果発表を見た足で、椿姫の居る家へと向かった。 そこで、椿姫の描いた、新しい作品を見た。 それは、闇の中に、一筋が差し込んでいるような絵だった。 長い冬が終わり、まだ雪の中埋もれてはいるけれども、強く咲く、梅の花。 藍はその絵を見て、胸が熱くなった。