「アイツあーいう奴。手早いし俺には敵対意識持ってんだよ、お前大丈夫？」


あーいう奴って…


「そーいう奴って知ってたんなら、最初から教えてくれたって！それに最初から助けてよっ」


それなら最初から着いて行かなかったのに


「ピンチの時行った方がヒーローっぽいだろ」

「なっ…」


ヒーローって柄じゃないんだけど
むしろ、悪役…

「また、こーいう事あるかもしれねーから警戒心持ってろよ」

「え…」

「そーいう事。ほら、立て」


そ…だよね
男子多いし
誰もがいい人って訳じゃないし


その前に、立てない…


「立て…ない」

「…ダセ。…ほら」


立てないあたしに隼人は両手を脇に入れ、立たせてくれた


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