夕陽が、僕たちのいる草原を紅く染める。
「わぁ、きれい。」
エリシアが女の子らしい事を言った。僕もリーグも、その珍しい台詞に驚いた。
「お、おい。お前、どうしたんだよ?」
「な、何が?」
エリシアは、何故そう言われたのか、まるでわかっていない。
「何がって・・・お前がきれいだなんて・・・明日、雪でも降るんじゃないか?」
リーグが言う。
「えぇ、やだよ。また、冬に逆戻りなんて。」
僕もノっかった。
でも、今思えば、冬に逆戻り出来たらどんなに良かっただろう。