誰もあの人の代わりにはなれない。 あの人の後継者もいない。 いや、継ぐのは私か? 遥香はもっともっと、先輩と話したかったな、と今更ながら思った。 あの人には、恋愛の匂いがしない。 人間だから、当然、恋はするだろうなと思う。 しかし、"恋愛"なんて低俗なものは似合わない。 そういうもので、けがしてはいけないと思う。 だから、何も言わずに、明日は笑って見送ろう。 大学行ってもがんばってくださいね、とだけ言って。 思いを巡らせながら遥香は眠りについた。