心配して、海岸まで探しに来た明日香と千佳の声が聞こえた。





「沙穂―――――!!」


「沙穂、どこにいるの~?」




私が、その声に答えようとすると、佐倉さんが私の唇をふさいだ。





「逃げようぜ」



「えーーーー!」




俊吾達までもが海岸に向かって走ってくるのが見えた。



私と佐倉さんは走り出す。


私達の後姿を俊吾が見つけたようだ。






「佐倉さん!!またぬけがけーーーーー!!」



「沙穂~!!どこ行くのよ~!!」