海岸での花火。



参加したのは女の子グループと男の子グループと小さな男の子がいる家族。


カップルは、2人きりになりたいから別の場所へ行ったんだろうな。



花火を運んでいるのは、俊吾達。


俊吾を囲む女の子グループは、もう20歳を過ぎた女子大生らしい。


でも、俊吾は未成年の私達を誘ってくれた。


まぁ、自分で言うのもアレだけど……

私達3人の方が、絶対にかわいいと思う。





浜辺をゆっくりと歩きながら、波の音を聞いた。





ザザザザーーー


落ち着く音。




目を閉じて歩いても、何にもぶつからない。


私は、千佳と明日香の手を握り、目を閉じて歩いた。




「うわっ」



目を閉じているといきなり、佐倉さんの顔が浮かんだ。




いきなり大声を出す私を、2人は冷やかした。



「やっぱり、沙穂は恋の病だぁーーー!」


「相手が誰かが気になる~」