もう、雨にぬれてもいいや。
そう思いながら、ふと公園の入り口に目をやった瞬間、あたしは自分の目を疑った。
「………いた!」
あたしの目に映ったのは、びしょぬれのアイツだった。
「おまえの友達が、おまえ知らないかって俺んとこ来たから、その………、だから迎えに来てやった!」
そう言ったアイツの顔は、真っ赤で。
「とっ、とりあえず雨が止むまで、あそこにいよう。」
そう言って、アイツが指差したのは小さな休憩所。
アイツはあたしの手を取り、走りだした。
握られた手がさっきのことが嘘のように熱い。
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