それから、しばらくの月日が流れました。

相変わらず、シンデレラの朝は、お父さんの優しい抱擁から始まります。

「おはよう、シンデレラ。お前は今日も可愛いね」

「そんなこと、思ってもいないくせに……」

シンデレラは、目をそらして、そう言います。

ところが。

「いいや、君は本当に可愛いよ」

突然、2人の世界に、別の声が割り込んできました。