むかし、ある国に、シンデレラという名の少年がおりました。

「やあ、シンデレラ。おはよう」

彼の亜麻色の髪をたぐりながら、優しく口づけをするのは、彼のお父さんです。

シンデレラは、この優しいお父さんが大好きでした。

けれども、シンデレラは、素直になれない年頃です。

「や、やめろよ!」

顔を真っ赤にして、どなります。