ほのかに漂うシトラスの香り。 爽やかで、どこか切ない……。 羽鳥は大切な人だからあたしはあたしなりに応えたかった。 二人が好きだったのかって聞かれたら、あたしはそうだと答える。 “好き”と“特別”……。 似ているようで全く似ていない。 もし羽鳥じゃなかったら特別にはならない。 もし千秋じゃなかったら恋にはならない……。 向き合おうとせずに誤魔化してきた、恋愛初心者だったあたしがやっと見つけたほんとの気持ち。