………っていうか。
「あたしが迷ってるの“ずっと”見てたの? もしかして、耕太、あたしのこと――」
「思う存分、妄想に浸ってて下さい。その代わり、気付いたら車にひかれてたってこともあるかもしれませんよ」
ぎゃっ!! 軽く殺意をいだかれてるっ。
「違うの?」
「あたりまえじゃないですか。 次、スーパー行きますよ」
耕太は何もなかったように道を進み始める。
しばらく隣に並んで歩るき、大きな道路に抜けると、そのままバス停へ。
多分、ここら辺で一番大きいスーパーに行くんだと思う。
数分でやってきたバスに乗り込み、耕太とは別々に座席に座った。
車内は程よく暖かくて、気持ちいい。
何で耕太、あたしの隣に座らなかったんだろう、と思いつつも、どうしてもさっきの『片割れ』が気になる。
後ろに座る耕太に聞くため、体をひねり振り返った。

