「え? 耕太にそんなこと言われたの?」
「言われたわけじゃなくて……聞いた? だから、えっと……。 耕太が誰かを簡単に、カイさんを通さずにクビにしたって……」
なんて説明したら良いか分からなくて、視線を泳がしながら眉を寄せながら。
理解してくれたのか、「……ああ。あのことかな?」と少し困ったような笑顔で呟いた。
「あのこと………?」
「耕太がクビした人数は4人。 でも、理不尽な理由でクビにはしてないと思うよ」
「でも、その場で『明日から来なくていい』って……」
「確かにそう言ったかもしれないけど、悪いのは耕太じゃなくて僕」
カイさんの言ってる意味が分からなくて、眉間にしわを寄せながらカイさんに目を遣った。
どう考えてもカイさんは悪くないんじゃ……?
あたしの気持ちを覚ったのか、悲しそうに眉を八の字にし口を開いた。
「クビになった人たちは皆。デザイナー志望だったんだけどね? 耕太は、僕だけがデザイナーとしてBELLにいればいい、って考えてるみたいで」
いつもはキラキラと輝いている瞳は曇っていてどことなく淋しそう。

