スタスタと歩く藤野耕太の後ろに付いて行くと、白が基調で柔らかい光に包まれた一室に案内された。
中には、淡いピンクや淡い黄色など色とりどりのドレスがずらり並んでいる。
「うわ……。すごいっ。何着くらいあるの?」
「だいたい、数百着はありますよ」
思わず敬語を使い忘れたあたしを咎めることなく、怖いくらいの笑顔を向け説明してくれる藤野耕太。
怖いんだけど、憧れのウエディングドレスを目の前にして興奮が押さえきれない。
「これとかこれとか、すっごい可愛いっ」
「着てみますか?」
「いいんですかっ?」
「………ダメに決まってるだろ、バーカ」
ななななっ!!!
自分で着てみるかどうか聞いたんじゃないっ!
「バカって何よっ!!あんたが言ったからっ」
藤野耕太は、ふっと鼻で笑い、またどこかへと歩き始めた。
制服じゃないけどひとりで来るような場所ではないため、必死に藤野耕太の背中を追い掛ける。
次に案内されたのは、6畳ほどの一室。
これまた白を基調としていて、中にはドレッサーや大きな姿見がある。

