数日たった晩、私は寝所に紅葉を
よんだ。


今日は、


お前に触れたい。


しかし、いつものように拒絶を示す
紅葉。


「どうだ、今日はもういいだろう?」


「上様…私は…」


「私は健康な世継ぎがほしい。
 が、その前に私はお前に惚れている。」


「…私は…。」


拒絶を示す紅葉に私は真実を告げた。


「…ここに来る前の許婚が忘れられない
 のだろう?それならいいことを教えて
 やろう。あいつなら、奥見屋の娘と
 結婚したそうだ。」


「!!!」

「私が後押ししたら、二つ返事で
 快諾したよ。そなたの恋い焦がれる
 男はもういない。」



紅葉は目に涙を浮かべ放心状態に
なっている。


「だから、さぁ…こっちへ…」



「!や、やめてください!!」



「おい!身分をわきまえての行動か!
 こっちへこい!」


「あ…!や、やめて…」

泣きながら腕を払おうとする紅葉に
カッとなった私は思わず紅葉を押し倒し
ていた。