「これからどこ行くの?」
車の行き先は知らない。
「あんまり敷居の高いとこだとイヤ?」
「シキイが高いって?」
「高級フレンチとかさ。有名店とか、三ツ星レストランとか。」
その言葉にあたしはついつい吹き出した。
「無理しなくていいって。
だってどうせサラリーマンとかやってるんじゃないの?」
すると運転席の彼は言葉を濁らせる。
「どっちみち安月給でしょ?」
「まぁそれに変わりはないけど・・・。」
「なんならサイゼとかファミレスでもいいよ。
安いオンナでしょ。」
そう言って笑ってみせる。
でも駄目だこりゃ。
これでも無表情。
この男、笑う時なんてあるのかな。
でも結局はご飯だけーとか言ってヤることはちゃんとヤるんでしょ。
そうなったら財布から金だけ盗んでやる。
きっと、こういうトコで出会った男の人なんてそんなもんだよね。
バーバリーのマフラーだってその為のモノなんだろうし。
「いくらなんでもファミレスは無いよ。
せっかく奢ってもらうんだから好きなトコ行くから。」
「んー、でも特に無いし。」
「じゃあ俺の行きたいとこでいい?」
「いいよ。」
それで妙なホテルとかだったらどうしよう。
でも、ま、いっか。
もう考えるのも面倒だった。
そのぐらい日常に退屈してた。
車の行き先は知らない。
「あんまり敷居の高いとこだとイヤ?」
「シキイが高いって?」
「高級フレンチとかさ。有名店とか、三ツ星レストランとか。」
その言葉にあたしはついつい吹き出した。
「無理しなくていいって。
だってどうせサラリーマンとかやってるんじゃないの?」
すると運転席の彼は言葉を濁らせる。
「どっちみち安月給でしょ?」
「まぁそれに変わりはないけど・・・。」
「なんならサイゼとかファミレスでもいいよ。
安いオンナでしょ。」
そう言って笑ってみせる。
でも駄目だこりゃ。
これでも無表情。
この男、笑う時なんてあるのかな。
でも結局はご飯だけーとか言ってヤることはちゃんとヤるんでしょ。
そうなったら財布から金だけ盗んでやる。
きっと、こういうトコで出会った男の人なんてそんなもんだよね。
バーバリーのマフラーだってその為のモノなんだろうし。
「いくらなんでもファミレスは無いよ。
せっかく奢ってもらうんだから好きなトコ行くから。」
「んー、でも特に無いし。」
「じゃあ俺の行きたいとこでいい?」
「いいよ。」
それで妙なホテルとかだったらどうしよう。
でも、ま、いっか。
もう考えるのも面倒だった。
そのぐらい日常に退屈してた。



