マニア・タイフーン

「ありがとう」

「!」

 一通り落ち着いた処でベリルにぼそりとつぶやく。

「あなたのおかげで自分の間違いに気付いたわ」

「そうか」

 柔らかな笑顔でそう返した彼の横顔を見つめる。

『特別な事をしなくても女は惚れる』

 アーヴィングの言葉は確かにそうだと思った。