マニア・タイフーン

「あいつ、人を平気で殺せるって言ったのよ。信じられないでしょ」

「うむ」

「あなたに女をたらし込ませる気よ」

「! ほう」

 感心するような声を上げた彼を一瞥して溜息を吐きながら檻にもたれかかる。

「正直、それには納得したけど」

「そうなのか」

 表情の解らない返答を聞いたあと、こちらを見ているアーヴィングをギロリと睨み付けた。

「嫌な奴ね……人の話ニヤけた顔で聞いてるわ」