マニア・タイフーン

 車は派手に横転して止まるその上空をヘリが旋回していた。

「大丈夫か」

「な、なんとか……」

 ひっくり返った車からはいずりながら抜けだし、痛む体を押さえてベリルに目を向ける彼女の目に飛込んできたのは、ヘリのマシンガンに胸を貫かれたベリルの姿──

「ベリルー!」

 叫んだ彼女にマシンガンを威嚇射撃が浴びせられた。

「ぐ……っ」

 片膝をついて胸を押さえた彼の口元から少しの血が流れる。

 黒い車が横転したベリルの車の近くで止まり男が出てきた。