<言っておくが捕捉しているのはお前の仲間だけじゃないんだぞ>

「だろうね」

 男の声に目を据わらせる。

 仲間だけではない──マーガレットの行動までも捉えているという脅しだ。

 そうする事で彼女とベリルが離れられないように仕組み、彼の動きを制限した。

<この通話から俺の居場所を追跡しようとしても無駄だ>

「そんなつもりは無い」

<しばらく時間をやろう。いい返事を待っている>

 ベリルの反応を待たず通話は切られた。

「てことは、あの住処にはいないってことか」

「そうらしい」

「ご指名を受けた気分は?」

 発したカーティスに肩をすくめる。