<女は諦めてやる。代わりに俺と一緒に来い。断ればその女は殺す>

 それに喉の奥から笑みをこぼす。

「私にそちら側につけというのか」

<俺の部下になれ>

「ククク。永遠に人間の敵になれと」

<破壊者の顔こそが本来のお前の正体だ>

「急用を思い出した」

 しれっと言い放ち通話を切る。

「……」

 なに今の切り方……マーガレットは唖然とした。

「かけてくると思うか?」

「かけてくるだろうね」

「あんなんでかけてくるハズ無いじゃな……」

 呆れたマーガレットの耳に呼び出し音が響く。

<いつまでふざけているつもりだ?>

 ホントにかけてきた……