「奴を向こう側の者として置く事は許容しかねる」

「それは同感だ。みすみす敵を増やしたくない。どうせならニケも一気に倒してしまいたい」

「やっぱりあれか?」

「うむ」

「?」

 口の端を吊り上げている2人に首を傾げた。

 携帯を取り出しボタンを押しているベリルを確認してカーティスは静かにするように人差し指を唇にあてて彼女に示す。

 彼の携帯とヘッドセットは連動しているため、彼女のヘッドセットにも電話の呼び出し音が響いていた。

<……お前からかけて来るとはな>

「アーヴィング。随分と執拗だな」

 口の端をつり上げる。

「!?」

 アーヴィング!? マーガレットは声を出しそうになった。