<一体どうした>

「どうやら狙われてるようでね」

<お前ならいつもの事だろ>

「私ではない」

<なんだ? その女がか? お嬢さん、どこかの傭兵に恨まれでもしたかい?>
「冗談じゃないわ」

「だが現に狙われている」

<で、何を調べるんだ?>

「まだ明確ではないが相手は複数いるようだ」

<! 1人じゃない? 解った。怪しい動きの奴を探してみよう>

「頼む」

 携帯を抜きバックポケットに仕舞った。

 そして未だ当惑している彼女にチラリと視線を向けたあと発する。