「詳しいな」

「実は俺も狙われてよ……」

 目的の傭兵を執拗に追いかけ、満足するまで張り付いているという話にエメラルドの瞳を細めた。

「ストーカーだな」

「ストーカーだよ。片っ端からストーキングして写真を撮りまくってる」

「……写真?」

 裏の世界にいる彼らが撮影されるのを嫌っている事を知ってやっているのなら立派な嫌がらせだ。特にベリルはそれを嫌う。

 彼の存在が必然的にそうさせるのだが。

「あの時はホント参ったよ。仕事もロクに出来ないのに闘う処が見たいとか抜かしやがるし……大変だったんだぜ」

 深い溜息を吐き出し、頭を抱えてベリルに視線を向ける。

「特にお前みたいなのにはしつこいぞ」

 牽制するように発した。