「あなたの事を訊くと、みんな素晴らしい傭兵だと答えるわ」

「おだててもお前の希望には従わん」

 カップごしに目を据わらせて言い放つ。

「チッ……」

 思ったより強情ね。

 もっとすんなり諦めると思ったのに……小さく舌打ちした。

「……」

 見た目がクールなだけに対応もクールだわ……

 などと考えながら、優雅にカップを傾ける様子をじっくりと眺める。

 今まで出会ったどの傭兵とも違う雰囲気。