「ね、あなたっていま何歳なの?」

「60ほどだろう」

「!? 本当?」

「嘘ではないよ」

「不死になったのっていつ?」

 少し身を乗り出した。

「25で35年前か」

「どうして不死になったの?」

「長くなるから話してやらん」

「ケチ」

 言い放たれて頬を膨らませる。

「ホントに教えてくれないの?」

「知った処で何になる」

 そう言われてしまえばそうだけど……知りたいじゃない。

 しばらく見つめていたが本当に言うつもりが無いらしく諦めて別の話題を振った。