「傭兵マニア……?」

 金髪のショートヘアにエメラルドの瞳の魅力的な顔立ちをしている青年、ベリルは怪訝な表情を浮かべて目の前にいるカーティスを見やった。

「気をつけろよ。その女が近頃ウロウロしてるらしい」

 ガタイの良いブラウンの髪の男は腕を組んで頷きながら発する。

「お前は色々と伝説や噂の多い奴だからな。そいつの恰好の獲物だぜ」

 仕事を終えたベリルとカーティスは、オープンカフェでコーヒーを傾けながらそんな会話を交わす。

「名前は」

「マーガレット。かなりの美女だ」

 ベリルはそれにピクリと反応した。

“美女”という部分にではなくカーティスの言葉にだ。