車内は意外にもがら空きだった。緩やかに走り出した電車。ーー王子様の隣は、やっぱり緊張する。
観覧料が発生してもおかしくないレベルの容姿。クラスメイトが熱く語っていたアイドルを思い出す。たぶん、こういうことなんだ。
二時間。それは途方に思えるくらい長く、やっと終点に着いたときにはへとへとだった。もはや景色など頭に入ってこない。ホームに同じ学園の制服を着た人が佇んでいるのが見えた、しかも二人も。
また王子様みたいな人が増えた……。
ーー誰か待ってる? 不思議に思っていたら、小柄の王子様がにやりとする。
「晃と御影も心配だったんだ?僕がいるんだから、大丈夫に決まってんでしょ」
茶髪の王子様がどうかなと笑って、隣にいた赤髪の王子様もどうだかなと言っている。
小柄の王子様が急にハッとし、それから満面の笑みを浮かべた。
「ようこそ、僕らが創立した学園へ」
観覧料が発生してもおかしくないレベルの容姿。クラスメイトが熱く語っていたアイドルを思い出す。たぶん、こういうことなんだ。
二時間。それは途方に思えるくらい長く、やっと終点に着いたときにはへとへとだった。もはや景色など頭に入ってこない。ホームに同じ学園の制服を着た人が佇んでいるのが見えた、しかも二人も。
また王子様みたいな人が増えた……。
ーー誰か待ってる? 不思議に思っていたら、小柄の王子様がにやりとする。
「晃と御影も心配だったんだ?僕がいるんだから、大丈夫に決まってんでしょ」
茶髪の王子様がどうかなと笑って、隣にいた赤髪の王子様もどうだかなと言っている。
小柄の王子様が急にハッとし、それから満面の笑みを浮かべた。
「ようこそ、僕らが創立した学園へ」



