陽介くんの行く方に付いていくと、扉の前で止まった
それは、引っ越してきた日、気になって開けようとした一つだけ色違いの扉だった
忘れてたよ…この扉のこと
いかにも不自然で、謎の扉
その前で立ち止まる陽介くんを見つめた
この扉がなによ……
「開けてみれば?」
少々言葉にイラッとはきたが、扉をそぉっと開けてみた
「……なにこれ」
扉の向こうは部屋じゃなかった
細い廊下になってて、向こう側にも扉があった
窓も何もない空間…
すると陽介くんは中に入り、向こう側の扉に手をかけた
「こういう事」
そう言って、扉を開けた
「………?!」
「…(笑)じゃーな」
私はすぐに理解できた
この廊下は条地家と七元家を繋ぐ、渡り廊下だ
離れとして使ってたんだから、どこかで繋がっててもおかしくはないと思う
でも…………
また陽介くんとの距離を近くするものが現れた………
まさか、渡り廊下があったとは……
わざわざ玄関から出入りしてた私って、すっごい律儀じゃん…!
みんな知ってたんだね
だから笑ってたんだ…
とっくに自分の部屋らしきところに入っていった陽介くん
あの憎たらしい笑顔は
いつまでも私をバカにする
これからストレスが溜まりに溜まって、病気とかにならないかな…
そのまま意識がなくなって
目が覚めた時には……
全てが夢だった………
なんてことないかな。
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